不況な世の中のビジネスでは、
競合との差別化などとよくいわれています。

この言葉自体はよい響きではありませんが、
お客様から愛されて長期的に売れるための
マーケティングやブランド戦略をたてる上でも、
競合の存在はやっぱり頭に入れておきたいことです。

レース

もちろんよく考えられるのは
自分と同業の人達や会社を探して、
それを競合として分析することです。
ところが、それだけで終わっていることが多いのです。

実は、競合は同業の仕事をやっている人達や
会社だけではなかったりします。

例えば、あなたが整体院を経営していたとします。

整体院というのは、
腰や肩の疲れやコリを解消、やわらげる
サービスを提供していたとします。

提供しているものが、整体院というサービスではなく、
『腰や肩の疲れやコリを解消、やわらげる』
という結果を提供していた場合は、
競合は(同じ商圏の)整体院だけでしょうか。

お客様の腰や肩のコリを解消できるものに
他にもマッサージチェアなんてあるかもしれません。
ではそれを売っているお店やメーカーが
競合になりそうです。

テレビやネット通販などで売っている健康器具で
腰や肩のコリを解消する方もいるかもしれませんので、
もちろん競合と考えることができます。

さらに、薬局で売っている湿布薬はどうでしょう。

もしかしたら、腰や肩の疲れやコリの
悩みを抱えている方にとって、
その方のお孫さんにやってもらう肩たたきも
解消できるものかもしれません。
そう考えると、なんとその方のお孫さんも
整体院の競合になってしまいます。

競合といって同業を考えることが多いですが、
ある人の特定のニーズや欲求を
解決や満たしてくれるという同じ結果であれば、
それらが全部競合になってしまう
可能性があるのですね。

自分たちが同業と価格競争をしているところに
別の業界の本当の競合がでてきて、
そちらにお客様を持っていかれて
しまうことだって多くあります。

ではまだ見ていない本当の競合はどこにいるのか?

競合を決めるのは自分や他社ではなく、
お客様の心が決めることになります。
その人の心の中を探ることが
自分の本当の競合を探す近道になるのですね。

 


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