チラシやパンフレットなどの販促ツールをつくるときに、
空いているスペースを見つけると、
何でもいいから情報を入れようと考える方がいます。

僕も広告制作、例えばチラシなどの打ち合わせなどで、
「このスペース空いていますね。せっかく場所があるので、
もったいないから、何か情報をいれましょう」と、
チラシの目的とは全く関係ない情報の原稿を
出してくることがありました。

対象のお客様に対して、どんな印象を持ってもらい、
どんな行動(買ってもらうなど)の行動をしてもらいたいかによって、
チラシなどの紙面の空いているスペース(余白)は、
大切なメッセージでもあるのです。

紙面の余白としては何もありませんが、
デザインでの余白の面積を多くする(ゆったりさせる)か、
小さくする(密集させる)かで、
それに接触する人の印象が大きく変わってきます。

その余白のとり方や、他の要素とのバランスで
あなたのお店や商品・サービスの姿勢や考え方を示しているのです。
それがお客様や見る人の無意識で、
メッセージとして判断してくれることになるのです。

余白の面積でイメージされるものは
だいたい以下のようになります。

【多い】 高級、上品、穏やか、優しい、シンプル等

紙面の余白(空いているスペース)

【少ない】割安感、にぎやか、盛りだくさん、機械的、ビジネス等

例えば、自分のところは安売りをせずに
高級感のある商品だと思われたい場合。
文字や写真など構成する要素を少なくして、余白を多くとります。

そうすることで、その紙面を見る人は、
一瞬で高級か割安かというクラスを判断します。

余白が多いデザインの場合は、
少ない場合と比べるとバランスのとり方は難易度が高く、
何年も実務経験のある熟練したデザイナーでも、
見ていて心地いい余白を見つけるために
コンマ何ミリ単位の作業をしています。

とはいえ、特に高級感が必要な
商品・サービスを扱っている場合は
余白も大切なメッセージとしてこだわる必要があります。

せっかくゆったりした雰囲気で客単価も高い店舗なのに、
それを表現しなくてはいけない販促のチラシなどで、
文字やイラスト、写真、商品説明などが
すき間なくビッシリ詰まっている・・・なんてことがよくあります。
お店の伝えたいことが全く伝わっていなく、
とてももったいないことをしています。

商品・サービスのクラスによっては、
あえて、余白を少なくすることで、
割安感をメッセージとして発信するという手もあります。

販促ツールの「余白」をメッセージと考えることで、
あなた自身や扱う商品・サービスのクラスを
効果的に伝える世界観づくりに必ず一役買ってくれますよ。

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