先日は名古屋にて印刷会社さん向けにマーケティングの講演をしてきました。マーケティングを取り入れて利益を出していくという内容でしたが、終了後に「こんなわかりやすく具体的なマーケティングの話は今まで聞いたことがない」などありがたいご感想もいただけました。僕のマーケティングの話は、マーケティングの上位概念であるブランディング(ブランド戦略)を取り入れているので、より企業の価値向上や差別化、そして価格競争脱却という可能性も感じてもらえたのでしょう。

企業はマーケティングを取り入れるとしたら、取り入れるのが目的ではなく最終的に利益を出していくことです。そこで、利益を出すというとシステムや設備などの投資をお金をかけて行うと考えられることが多いです。ところがマーケティングを取り入れ利益を出すには企業の経営に必要といわれるヒト・モノ・カネのうち「ヒト」が重要です。余計な投資よりもまずは社員や関係者の意識や行動を変えていくことが大切です。

どんな意識が必要なのかというと・・・

 
●マーケティングで行動するのは誰?

マーケティングは「売れる仕組みをつくる」ことといわれます。ここで考えたいのが「売る」と「売れる」の違い。「売る」というのは企業がお客様に対しての行動です。それに対して「売れる」はどうでしょう。「売れる」をいいかえるとお客様が「買う」こと、しかも「自ら進んで買う」ということです。つまりお客様の行動となります。

「売る」と「売れる」の違いは行動するのが企業かお客様かという決定的な違いがあるのです。つまり企業がマーケティングを取り入れるには「お客様が行動しやすい環境をつくる」ことを意識しなければいけません。

よく「お客様の視点になって」という言葉が使われていますが、結局いっているだけで終わっていることがほとんどです。「お客様が行動しやすい環境をつくる」という意識を持てば本当のお客様の視点で考えることができるはずです。
 

●マーケティングでお客様に提供するものは何か?

企業は買ってもらうためについつい自社の製品・サービスをアピールしてしまいます。実はこれが売り込み感が出てきてしまったり、価格競争の元になったりしてしまうのですね。実は、お客様は本当はその製品・サービスを必要としていないのです。ではお客様はなぜその製品・サービスを買うのでしょうか?

ここでお客様の視点になってみましょう。お客様には必ず、困っていることや悩んでいること、望んでいることや欲していることがあります。これらをニーズといういい方をしています。このニーズを解決したい、解消したい、叶えたい、満足させたいから、それをできるものを選んで買っているのです。つまり企業が提供しているのは製品・サービスそのものではなく、困っていることや悩んでいること、望んでいることや欲していることというお客様のニーズに応えられるものを提供しているのです。

マーケティングの中で企業が提供しているものは製品・サービスではなくニーズに応えるものを提供しているという意識も必要なのです。

 
●マーケティングの意識を全社で共有

「お客様が行動しやすい環境をつくる」「提供するものはニーズに応えるもの」という、まずはこれらの2つの意識を持つことでマーケティングを取り入れることができます。大切なのはひとりがこの意識を持つのではなく、全社で共有すること。そうすることでお客様への発信である広告・販促やPRなどが単発の行動ではなく、しっかりと戦略に基づいたものになりより大きな成果を上げていくことでしょう。この意識を継続していくことでブランディングとしても効果を発揮して企業の付加価値向上や差別化へとつながっていくはずです。

 

 

 

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