ブランド戦略やブランディングに興味を持ったり、
これから学んで取り入れていきたいと考えるときに、
世の中にある商品・サービスや企業、お店などを見て、
それらのブランディングを考えてみるのはよい方法です。
そこでまず思いつくのが、
新しくできた話題のスポットやお店を見てみるということ。
最新でお洒落なものを見て、ブランディングの意図や方向性などの戦略を
探ってみようと考えることが多いようです。
例えば、僕が先日大阪に行って訪れたグランフロント大阪や、
東京では定番の六本木ヒルズ、渋谷ヒカリエなんていうところがそれにあたり、
こういったビルに入っている店舗などもブランドとして思われています。
たしかに綿密な戦略でこうしたブランドができあがっているのですが、
かけている予算や人も莫大です。
中小の企業や店舗の方がこんなことを真似できるでしょうか?
世の中にあるものでブランディングの参考にするのは、
こういうところもおすすめです。
やはり先日訪れた大阪であった、梅田駅そばのスポットです。
飲食店が多数入っている『新梅田食道街』です。
1950年代に開業したという古いもの。
庶民が集う、場末のような雰囲気がただよっています。
一見ブランドとは関係ないような佇まいですが、そんなことはありません。
ブランドとは『どんな相手にどんな価値を提供するか』ですし、
ブランディングはその価値を相手に正しく伝わるように表現することです。
それは規模が大きかったり高級である必要はありませんし、
流行りのものやお洒落である必要もありません。
こうした場末からもブランド、ブランディングを感じることができるのです。
ブランディングは相手(お客様)のどんなニーズを満たすのか?
それをブランドの世界観で表現することになります。
ブランドの世界観は色やフォント、看板やメニュー表などのデザイン要素から、
この新梅田食道街であれば、ここに入っている店舗全てが
同じ方向を向いて世界観をつくりあげているのです。
この新梅田食道街で想像すると、『安い金額で、人情を感じながら、
美味しいものを食べる時間を過ごしたい』というニーズでしょうか。
店舗側は、この相手のニーズを満たすために、
または満たすことができることを伝えるために、
このような世界観が歴史とともにつくりあげていったのですね。
大企業とちがって、これはそれほど予算もかかっていないでしょう。
例えば上の写真の看板を見ると、どぎついピンク、安っぽいフォント、
単調なレイアウトというようにお洒落な雰囲気は全くありません。
それでも、全体の販促や広告のデザイン、
お店、料理、価格設定、接客、場所、歴史背景・・・といった、
お客様が感じることができること全てで同じ世界観を伝えています。
こうして『安い金額で、人情を感じながら、
美味しいものを食べる時間を過ごしたい』という相手の
ニーズを満たせることが伝わっていき、
人に愛され長く利用されるブランドに育っていくのです。
ブランディングとはこれらを全て意図してやることです。
こういったものを参考にすると、
ブランドは大企業や高級なものだけではないということがよくわかりますし、
中小の企業や店舗でも参考にしやすくなっていきますね。
ブランディングは相手(お客様)のどんなニーズを満たすのか?
それをあなたがブランドの世界観をつくり表現することになります。
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