ある博物館で見つけた昔の広告です。

 レトロな広告販促ポスター

ポスターのようなPOPのような感じですね。
懐かしいレトロな雰囲気のデザインが第一印象ですが、
よく見てみると・・・

顧客行動心理やマーケティングなど一般的でなかった時代なのに、
売れるために必要な要素の構成やデザインが理にかなっています。

まず、『防空要具進呈』とあります。
防空要具はこの広告がつくられた当時、
人々が欲しがるもののひとつだったのでしょうね。

まずこれで、見る人の最初の興味をひくものになっています。
「防空要具!ほしい!」と思うと、
その人はどうやってもらえるのか?と探すことになりますね。

そうすると『二本で当る大売り出し』に目がいくのです。

では、その商品は?というと
『赤玉ポートワイン』を買えばいいとなるのですね。

デザインも『防空要具進呈』と『二本で当る』と
一見、なんの関係もないようなふたつですが、
ちゃんと関連しているような表現になっています。

「では、このポートワインを買おうかな・・・」と思った人が、
下の部分の詳細を読んでいくことになります。
そこには行動を促す文章やデータが表現されています。
最後にここを見て納得した人が「買う」ということになるのですね。

シンプルな構成とデザインの広告ポスターですが、
見る人の行動したくなる心理を
うまく誘導するようにつくられています。

これは、今の時代に売れる広告をつくるときと
同じ考えで組み立てられていますし、
この広告ポスターだけで完結するのではなく、
全体の戦略も見てとることができます

Webマーケティングやソーシャルメディアが進化して、
広告や販促の手法が進化したり増えたとはいえ、
ものごとの根本にある基本的な考えは
変わることはないということですね。
やはり戦略的な思考とそれを表現する力ということになります。

 

   ◆   ◆   ◆   ◆   ◆

 

小澤歩(有限会社グレイズ)への
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